自分を変えたい

ファッション誌としてスタートした『anan』。創刊初期の1970年代は海外の最新のファッション情報やヘアスタイルを、1980年代以降はシーズンごとのトレンドを読者に伝えてきました。また、1980年代後半からは有名人が『anan』誌上でヘアカットをし、イメチェンをする企画が一躍ブームに。『anan』は読者の「キレイになりたい」という願望を、ファッションやヘアスタイル等で提案してきました。しかし、バブル崩壊後は『anan』で自分の内面に向き合う特集が支持されたように、外見のみならず内面を変えたい女性たちが増え、その風潮は2000年代に入っても続きました。そんな中、2004年の『anan』No.1400では「性格改造のススメ」という特集が組まれています。性格って何？　という素朴な疑問に対する答えや、専門家による性格改造のコツが提案されています。

今回ピックアップしたのは同特集号から竹内結子さんのインタビューページ。芸能界で活躍する竹内さんが、自身の性格や心の持ちようを変えた経験、それによって好転したエピソードが紹介されています。性格なんて簡単に変えられない、と思いがちですが、竹内さんのインタビューページや専門家の先生の解説や意見を読むと、性格改造という高いハードルが低くなり、「私でもできそう、試してみようかな」と背中を押されたように感じます。恋愛、仕事、人間関係と、人生は思い通りになんてなかなかいきません。そんな時、自分の中の嫌な部分を変えられれば、好転することができるんじゃないか、という希望を持たせる特集です。このように『anan』はいつの時代も女性を応援し、鼓舞してきたのです。

竹内結子さんのご冥福を、心よりお祈りいたします。