お金を貯めよう！ anan初の丸ごとマネー特集

1980年代後半から始まったバブル景気に日本中が狂喜乱舞しましたが、始まりに終わりはつきもの。1991年3月頃から景気が後退し始め、その夢のような時代は終わりを迎えてしまいました。バブル崩壊後、日本中が改めて考え直したのが「お金」のこと。『anan』はその時流もしっかりキャッチして、1991年10月の『anan』No.794で「自分のお金について考えよう。」というタイムリーな特集を組みました。これは『anan』にとって初めての1冊丸ごとマネー特集。読者の好奇心に応える『anan』としては、もちろんバブル期にもお金にまつわる特集はいくつかありました。しかし「小金持ちの賢いお金の使い方」というように「お金は使ってナンボ」と読者に消費を鼓舞しているようなものでした。
一方『anan』No.794では緩んだ金銭感覚を正すべく「お金は貯めてナンボ」、しかも貯める目的は「高級品を買うため」「海外旅行に行くため」ではなく「財産形成」のためとまで言っています。社会情勢を顧みてのことですが、すっかり逆転したように感じます。

今回ピックアップしたページはこちら。いざ、お金を貯めようと思っても、それまで消費をエンジョイしていた読者に、貯蓄の方法はわかりません。そこでYES or NO形式で答えていくチャート診断で、読者それぞれにあったお金の貯め方を分かりやすく提案したのです。
この特集を機に、この後『anan』ではお金にまつわる特集が何度か組まれました。景気の悪化が長引くと予想していたわけではありませんでしたが、『anan』は10年、20年先の未来を見据えて、女性たちの金銭感覚に対する改革を提案していったのです。