いつだって美しくありたい、服をスマートに着こなしたい。今も昔も女性たちの願いは変わりません。そのために「〇キロ痩せたい」「脚を細くしたい」「腕を引き締めたい」と自分の体型について何らかの不満をもっているのではないでしょうか? もちろん『anan』でも創刊時からたびたび女性の体型についてとりあげています。当時の『anan』は「チビでデブでしあわせ(『ananNo.16』)」「泣くなデカヤセ(『ananNo.22』)」というように、コンプレックスになりがちなところをプラスに捉えているのです。これらの特集では、それぞれの体型の魅力やメリット、さらにその体型推しの著名人(男性)のコメント等があり、今読んでも勇気をもらえます。
今回ピックアップした『anan』No.100では、服をかっこよく着こなすためにどんな身体が必要か調査し、「少し太め」と思われている体型(シルエット)こそ最高! という特集が組まれています。「7号の服ばかり作るのは許せない」「デザイナーさんは太めなのに作る服は細めばかり」という愚痴もありつつ、その状況が変化し太め専門の小売店やブチック(本誌ママ)も増えてきていることを伝えています。今でこそ大きめサイズの服の専門店は一般的であり、またインターネット通販で気軽に購入できますが、当時の女性の情報源は主に雑誌かテレビなど。『anan』を読んで自分なりのオシャレを楽しめるようになったかたもいたのではないでしょうか。そして、体型といえばやはり気になるのが他人からの目線。「私が太った女(ひと)を好きな理由(わけ)」と題して、著名人の意見がたくさん紹介されていまいた。その中で特に印象に残ったコメントを紹介します。
「ただね、太るといっても品よく太ってるのが魅力。姿勢が立派で、立居振舞に緊張感があることが大切ですね」(漫画家 小島功さん)
ありのままの自分を受け入れながら、自信をもってさらに高い意識を目指せるような気がしませんか?
『anan』はこのようにあらゆる目線から取材を重ね特集を組み、女性たちの心を掴みました。
1974年5月20日発売(6月5日号) No.100