『anan』が創刊された1970年以降、女性の社会進出は目覚ましく、就業率は右肩上がりでした。しかし、バブルが崩壊し不景気が続くと、就業率はほぼ横ばい。何かが変わるかもしれないと淡い期待をよせたミレニアムになっても、状況はさほど変わりませんでした。先が見通せない中、頑張り続けることに疲れを感じる女性たちが増え、彼女たちはどこか肩の力が抜けて見える人に憧れるようになったのです。2003年の『anan』No.1384の「気楽に生きるためのオキテ151」では、そんな肩の力が抜けた人を「脱力系」と呼び、それは「男女ともに好かれる」「マイペースな雰囲気」「やりたいことが明確」「いつもリラックス」「回り道をプラスに変える」という女性と定義しました。今回はこの特集号からこのページをピックアップしました。
志村けんさんの屈託のない笑顔が印象的です。志村さんによると「最初からラクしようなんて考えてはダメ。準備段階で全力投球してこそ、余裕が生まれ自分に自信がもてる。(一部省略)」。肩の力が抜けた「ありのままの自分」でいるためには、しっかりとした準備、努力が必要なのです。下積み時代を経て輝く志村さんの言葉は、真面目で努力家気質の『anan』読者のこれまでの頑張りを肯定し、勇気づけたのではないでしょうか。残念ながら、志村けんさんは新型コロナウイルス感染症のため亡くなってしまいましたが、『anan』で語ってくれた志村流「気楽に生きるためのオキテ」は私たちの心に残り続けます。このように『anan』で引き出された一流スターたちの言葉は、いつの時代でも私たちにとって金言となるのではないでしょうか。また、当時肩の力を抜きたいと願いつつ努力を重ねていた多くの女性が、いま自信をもって輝いているように思えます。
Contents
- 7
- Gourmet『華泰茶荘』の文山包種茶
- 11
- Antenna
- 19
- Cookingうなぎ蒲焼きのパスタ、ほか。
- 22
- 脱力系のヴィーナス、深津絵里が魅力的な理由。
- 26
- 肩の力を抜くにもコツがある。anan”脱力系”講座開設。
- 30
- しなやかさと芯の強さが魅力! 脱力系美人6人のスローライフ。
- 38
- 自分を解放してくれる恋愛がいちばん心地よいという15の結論。
- 42
- 人気急上昇のおじさまふたりものほほんとした持ち味が決め手!
- 44
- 血液型とホロスコープで、あなたの脱力系美人度を診断。
- 48
- 脳と心からまずアプローチ、脱力系タイプを科学的に分析。
- 50
- 対決! 脱力系vs天然系、決定的な違いはどこ?
- 54
- こころの凝りが自然にほぐれる! ほっと和めるスポット41。
- 58
- 14人の脱力系美人に緊急アンケート! クヨクヨを吹き飛ばす秘訣、大公開。
- 65
- 小さなことでも幸せ気分。HAPPYを手に入れよう。
- 72
- 次号予告
- 72
- 岩井志麻子の”オトコ上手” 第14回 「サソリと芋虫」
- 78
- Digital 地球にもお財布にも優しい、最新エコ家電。
- 79
- Books 白石一文さんの『草にすわる』ほか。
- 80
- Movies 祐真朋樹さんが『ポロック 2人だけのアトリエ』を紹介。
- 81
- Culture 東京デザイナーズブロック2003
- 81
- カルチャーファイル 057「’60年代の名作を初読」
- 82
- Mail box
- 83
- Entertainment 『マンハッタンラブストーリー』に出演の松尾スズキさんインタビュー
- 83
- MISIAのエンタメデイズ 第17回 「ディック・ブルーナ」
- 84
- Health 傷ケアの新常識
- 84
- くらたまの極め! オンナ道 第57回 「コーヒー洗浄・前編。お尻にドバーンと…、便秘解消の救世主!?」
- 86
- 月の満ち欠けに秘められた、幸福を呼ぶ29のメッセージ。
- 88
- あったか〜い気持ちになる幸せスイーツクッキング。
- 92
- ほんわかしたいときは、こんなキャラクターが強い味方。
- 95
- People Howie D
- 97
- New open 『The Lobby』ほか。
- 99
- Music ギターキング・布袋寅泰のビートアルバム。
- 99
- CHEMISTRYの”好みもいろいろ…” 第6回 「二人のフェイバリット」
- 102
- Beauty 10/8〜10/14発売の新製品
- 103
- SAKURAのきれい情報 「ミニサイズの美容液」
- 142
- Astrology 10/9〜10/15
- 144
- 美女入門 林真理子 第296回 「諦めません、履くまでは!」
2003年10月8日発売(10月15日号) No.1384
※ 掲載にあたり、イラストをご担当された安永宏子さんにはあらかじめ連絡することができませんでした。ご覧いただけましたら、マガジンハウスanan編集部50周年サイト担当までご連絡ください。