『anan』が初めて成し遂げたこととは？ 1度だけではありません！

『anan』って週刊誌なんです、というと驚く方も多いのです。創刊当時は月2回の発行、1979年のNo.219から毎月1日、11日、21日発行の10デイズマガジン（日本初です）となり、1981年のNo.297から今日に至るまで週刊誌として発行され続けています。そんな『anan』は出版界のある常識を覆しました。それは重版。重版とは、“既存の書物を、同じ版で増刷すること。また、その本。重刻。” （出典：デジタル大辞泉）　通常は書籍で行われることです。本来週刊誌では増刷をすると、スケジュール的に次の号が発売されてしまうのでありえないことなのですが、『anan』はやってのけたのです。記念すべき『anan』初の重版は2010年のNo.1693で櫻井翔さんが初めてソロで表紙を飾った「オトコノカラダ」特集でした。
櫻井さんの鍛え抜かれたボディのグラビアをはじめ、「妄撮男子」という、もともとは男性誌のグラビア企画だったものを『anan』で女性向けに再現し、「もしも彼を脱がせたら…」という妄想を撮影した企画もありました。

ピックアップしたのはこちらの「アスリートのカラダ」という特集ページ。プロバスケットボール選手の五十嵐圭さんの強靭な肉体美が紹介されています。多くの読者がこの特集号を読んで甘いため息をついたのではないでしょうか。男性の美しいグラビアは『anan』の得意技。話題のアイドルや俳優陣はもちろんのこと、スポーツ界からは羽生結弦さんや北島康介さんといったメダリストや、元サッカー日本代表の内田篤人さん、お笑い芸人のピースのお二人、そしてアニメのおそ松さんまでジャンルを問わずその時に輝いている人たちが表紙や誌面を華やかに飾ります。

週刊誌重版の伝説は1度きりかと思いきや、その後『anan』は8回も重版がかかりました（2020年9月1日現在）。しかも、直近では初めて発売前に重版が決まったという、異例中の異例でした。ここまで伝説を重ねられたのは、その時代に輝く方たちと特集内容、そして『anan』を必要としてくれる方たちとの偉大なる化学反応と言わざるを得ません。